コミュニティナースいなぴかりのお茶の時間

コミュニティナースとして活動するためのマネタイズへの挑戦

コミュニティナース歴❓

こんにちは、いなぴかりです。

 

前回は、コミュニティナースへの興味までお話ししました。

今回は、コミュニティナースのマネタイズについて記したいと思います。

そもそも、「マネタイズ」って何?というところですが、

マネタイズとは、収益化のことを指します。

ビジネスモデルと言い換えると理解できる人も多いでしょう。このビジネスモデルとは、顧客を満足させながら企業が利益を得る、顧客も企業も両方が満足できるようにと考えるビジネスの構造のことです。

なので、はじめからマネタイズできることを目標に、コミュニティナース事業を考えることが大切だと思っています。

なので、マネタイズについて共に考えてくれるコミュニティパーソンと絡むことはとても大切だと思っているのです。

因みに、コミュニティパーソンとは、看護師や医療従事者ではないけれど地域コミュニティにかかわろうとしている人、関わっている人を指します。

コミュニティパーソンが、コミュニティナースのマネタイズを難しいと現時点で結論付けていたとしても、その必要性を理解してくれていることが言動からわかる方とかかわるようにしています。

今話題のコミュニティナースを利用しようとしない人であることはとても重要です。

 

コミュニティナースをうまく利用しようとする人とであっても、

WIN-WINの関係性ができるのであればいいと思います。

 

では、今日は私の失敗場面をひとつ。

 

それは、自宅から70㎞程度の距離にある場所でした。

高齢者住宅の先駆者として有名な方から、コミュニティナースについて伺いたいとご連絡を頂き早速、数時間コミュニティナースについての話をさせていただきました。

そこで、共に何か仕事ができないでしょうかというご提案をいただきました。

わたしも、この高齢者住宅に住んでいるコミュニティへの介入ができたらいいなと思ったのです。

しかし、距離も遠いし、訪問診療も訪問看護も、お隣にはデイサービスも入っているところで、医療介護福祉のサポートは十分ある。

どのようなことを望んでいるのかが見えませんでした。

それは、相手の方も同じ。コミュニティナースというコンセプトをどう生かそうか真剣に考えてくださっていることがよくわかりました。

双方の真摯さを考慮し、このコミュニティでどのようなニーズがあるのかを把握しよう!と思い、もうすこし通って話す機会を増やしました。

そんな中…廃校での活動ということが出てきたので、そこでの活動を拠点にしてはどうかと提案を頂きます。

地域の人たちと高齢者住宅のコミュニティの方々の交流の場というところです。

 

とってもいいご提案をいただいた!と私は舞い上がりました。

そこでは、レストランやカフェ、食品小売り等も行うというのです。

スタッフとして介入できたらいいなと思いました。

マネタイズとしては、こうです。

レストランやカフェ、小売りのスタッフとして働く→パート代を頂ける

地元の人は自家用車が主な交通手段でありかつ半径10㎞以内にスーパー等あるため、利用頻度が低い可能性がある。

高齢者住宅の方は、車を運転できない人が多く、周囲にその他の町やコミュニティが存在せず、立地として孤立感がある。そのため、地域の人が来るよりも高齢者住宅の方のほうが小売り、カフェを利用する率が高い可能性がある。

高齢者住宅にお住まいの方々の孤立や孤独を防ぐ役割を担える→生活に活気が出る。

メリットがあるし、スタッフして労働力としての対価が頂ける。

 

しかし、現実はそううまくいきませんでした。

まず、私を労働力のあるスタッフとして雇うことは考えていらっしゃいませんでした。

スタッフは、高齢者住宅にお住まいの皆さん。

その時給は、お小遣いを稼ぐ、または家賃の一部として稼ぐような仕組みを考えていらっしゃいました。

私は、完全ボランティアでの参加という形が判明してきたのです。

う~~~~~ん........

そういうことだったのね。

 

それでも、せっかく念願の活動ができるのであればと、往復140㎞になる交通費を出していただくことも検討して頂きました。

しかし、これも出しません。ということでした。

では、廃校のプロジェクトを会社化して行っていたので、合同出資者にしていただけませんか?と話しましたが、

これも「いつ潰れるかわからないから無理。」

というお返事。

 

そこに加えて、暮らしの相談保健室のメンバーになってほしいという話が浮上していたのですが、月一回の会議がありました。

私は、フルタイムのパートで働いていたので、相手方のある仕事上、あらかじめお休みの予定をいてても変更が多い仕事でしたので、そのことを含めてその方に相談しました。「早く仕事を辞めなさい。」というのがその方の返事でした。

月一回の会議は、恐ろしく喧々諤々としたものでした。

議論は「議論」なので、論破が目的。

論破に勝った人の意見が採用されているのではないか....という進め方。

議題内容への安全性や合理性は二の次なのでした。

看護師のカンファレンスでもあそこまで堕ちた会議はいまだかつて見たことも参加したこともありません。

これはこれは…

違う意味で、こころが引き始めました。

 

それでも、この方には大変魅力的なところがありました。

そのブルドーザーのような進め方も含めて、カリスマで、物事を把握するスピードと理解に長けた方で、斬新で鮮やか、どんなに喧々諤々あったとしても後腐れのない対応力には毎回本当に驚かされました。

見たことのないタイプの人間性は本当に魅力に溢れているのです。

ただ、その動きを見ていたいがために、私の好奇心が発動しました。

私の悪い癖です。

文句を言われても恐ろしい表現で罵られても、次の瞬間パッと忘れているかのような、見事な態度の切り替えは、「え?何々??どういう思いがあるとそこまで切り替えられるの?」と突っ込みたくなるほど。

でも、いくら好奇心を発動させても、それとは別に、交通費の話は進みませんし、スタッフにしてほしい話も、小売りから400円分の昼食をもっていっていいよというところから進みません。

そこで、わたしはこう結論づけました。

★カリスマとしては今話題の「コミュニティナース」とコラボしたかった。

★パート勤務の私は、融通が利き往復140㎞かかっても来てくれると思った。

★高齢者自身が働いて稼ぐことをそのコミュニティでは提唱しているため、働き盛りや若者の雇用促進よりも高齢者に焦点を当てた雇用であった。

★コミュニティナースになるべくお金を使わないという意図が感じられた。

★地理的に遠かった。

★ボランティアでの関わりを求められ、週3回くるように勧められた。

 

わたしは、コミュニティナースの貨幣価値はこれから付けられるのだという認識を持っていますが、その段階でパートとはいえフルタイムで働いていることを考慮して労働者として雇ってほしかったのです。

 

これ以上、粘って交渉してもちょっと埒が明かないと判断し、この場所を去ることにしました。

なので、今でも時々こ廃校プロジェクトの色々にかかわっている様々な活動をされている方のお話を伺いますとパートタイムや専業主婦の方にお声がけしているようです。

なるべくお金を掛けないで運営したいお気持ちは十分わかりますが、ちょっと都合がよすぎるシニアだったかなという思いが正直な気持ちです。

そうすると、そこの高齢者住宅の値段設定がそもそもどうなのかとか、だから結構儲けているよねとか、日本の将来や子育てしながら働く世代・子供たちについては考えていないのかなとか、質問したいことがいっぱいです。

ここでの体験は、その後の活動に大きく影響しているかもしれません。